QRコード決済サービスの手数料について
QRコード決済導入にあたっては、各種費用がかかります。その内訳は主に「初期費用」「決済手数料」「振込手数料」の3つです。
【初期費用】
最初にかかる初期費用、導入費用など、各QRコード決済会社に加盟するための費用ですが、今回紹介する「au PAY」「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」「メルペイ」いずれもお店がバーコードを用意する「店舗提示型」の決済方法ならば0円から始められます。
【決済手数料】
QRコード決済会社によっては決済システム利用料とも呼ばれる決済手数料は、売上から料率に応じた金額が登録した口座に振り込まれます。手数料率はQRコード決済会社によって異なります。
【振込手数料】
お店が登録した金融機関の口座に振り込まれる際に、振込手数料がかかります。振込手数料も、QRコード決済会社によって異なります。
QRコード決済会社に支払う手数料は上記のとおりですが、決済にインターネット回線を利用するので通信費、場合よっては決済用機材のレンタル費といったランニングコストがかかる場合もありますので、その点はご注意ください。
以下、主要なQRコード決済会社「au PAY」「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」「メルペイ」の手数料について紹介します。
■au PAYの特徴と手数料
通信大手のKDDIが提供しているQRコード決済サービスが「au PAY」です。「au」の冠がついているので利用できるのはauユーザー限定?と誤解されるかもしれませんが、利用にあたってはauユーザーである必要はありません。
au PAYの手数料については以下のとおりです。
【初期費用】
無料
【決済手数料率】
0%
【振込手数料】
無料
2022年9月30日までは、決済手数料率が0円になるキャンペーンを実施しているため、もろもろの費用は無料、つまり0円から始められます。2022年10月1日からは初期費用は0円のままですが、決済手数料と振込手数料が以下のように有料化されます。
2022年10月1日以降の手数料は以下のとおりです。
【初期費用】
無料
【決済手数料率】
2.6%
【振込手数料】
3種類の入金サイクルによって異なります。
○月1回サイクル(月末締めの翌月末払い):無料
○月2回サイクル(15日締めの翌月15日払い&月末締めの翌月末払い):無料
○早期振込サービス(最短で翌々営業日に振込):210円(税込)/1回
※早期振込サービスにおける最短振込は1万円以上という条件あり
2020年にPontaと連携し、つかえる場所・たまる場所がさらに増えたau PAY。ポイント還元で現金よりおトクにお買い物でき、「たぬきの大恩返し」など豊富なキャンペーンも魅力です。2022年現在のau PAYの還元率の基本とより還元率が高い使い方やキャンペーンについて解説します。
■PayPayの特徴と手数料
「PayPay」は、国内最大級のユーザー数(会員数4,200万人(2021年10月時点))を持つQRコード決済サービスです。TVCMの影響などもあり知名度も高く、コンビニやスーパーをはじめ、さまざまなところで使えます。お店でのお支払いにくわえて、オンラインショッピングや公共料金のお支払いにも利用できるのが特徴です。
PayPayの手数料については以下のとおりです。
【初期費用】
無料
【決済手数料率】
1.98%:PayPayマイストア ライトプラン「非」加入時
1.60%:PayPayマイストア ライトプラン加入時
「PayPayマイストア ライトプラン」とは、QRコード決済に加えて「PayPayマイストア ストアページ」「PayPayクーポン」「PayPayスタンプカード」といった、集客をアシストする機能を持った有料プランです。料金は月額1,980円(税込)となっています。
【振込手数料】
3種類の入金サイクルによって異なります。
・月1回、月末締め翌月末払いの場合:無料
・早期振込サービス(都度)&(自動):PayPay銀行20円 他行200円
「都度」と「自動」の早期振込サービスの違いですが、「都度」はすぐに入金、「自動」は、振込可能金額がお店側で指定した金額を超えた際に自動で入金されるシステムです。いずれの場合も申請後、翌日に指定口座に振り込まれます。なお、早期振込サービスを選択した場合、都度振込利用料として、0.38%が徴収されます。
■楽天ペイの特徴と手数料
「楽天ペイ」は、2016年10月にスタートしたQRコード決済サービスです。お店側で楽天銀行口座があれば、翌日には売上が入金されるというスピーディーさが特徴です。お客さまサイドには、楽天会員の場合、アプリに楽天IDとパスワードを登録するだけで利用できる利点があります。
楽天ペイの手数料については以下のとおりです。
【初期費用】
無料
【決済手数料率】
3.24% or 3.74%
3.74%の手数料率は、お客さまの支払元が楽天カード以外のJCBカードの場合に適用されます。2022年9月30日まではキャンペーンを行っており、決済手数料率は0%・無料となっています。
【振込手数料】
・楽天銀行口座:無料
・楽天銀行以外の口座:330円(税込)/回
楽天銀行以外の口座を指定した場合、都度、お店側で振込指示をする必要があります。その際、毎回330円(税込)の振込手数料がかかります。振込手数料に関しても2022年9月30日までのキャンペーン期間中は無料になっています。
■d払いの特徴と手数料
NTTドコモのスマートフォン決済サービスが「d払い」です。ドコモのスマートフォンユーザーでなくても、dアカウントを取得すればQRコード決済を利用できます。
d払いの手数料については以下のとおりです。
【初期費用】
無料
【決済手数料率】
2.6%
2022年9月30日までキャンペーンを行っており、この期間内は決済手数料率0%=無料になっていますが、0%の料率が適用されるのは「店舗提示型(店舗が用意したいQRコードをお客さまが読み取って決済)」の取引で、d払いのネット決済やiD決済の利用は対象になりません。
【振込手数料】
無料
■メルペイの特徴と手数料
「メルペイ」は、「株式会社メルペイ」が運営するQRコード決済サービスで、フリマアプリ「メルカリ」での売り上げをメルペイでそのまま利用できるため、メルカリユーザーに人気の決済手段となっています。
d払いと提携しているため、初期費用、決済手数料率、振込手数料に関してはd払いのものに準じています。さらに、d払いで開催されているキャンペーンがメルペイにも適用されます。
QRコード決済導入のメリット
お店側がQRコード決済を導入するメリットは、まず機会損失を防げる点です。現金を持ち歩かずにキャッシュレス、QRコード決済を利用する人の割合が徐々に増えています。決済方法で新規のお客さまを取りこぼしてしまう可能性を減らせるだけではなく、海外旅行者といったお客さまの取り込みも期待できます。
コスト面ではオペレーションの簡素化、クレジットカードよりも決済手数料が安価で柔軟な入金サイクルといった部分も大きなメリットになるのではないでしょうか。
QRコード決済の利用率は2021年に54%!大台を超え主要な決済方法として普及
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/66新しい決済方法として急速に普及するQRコード決済。2021年4月の調査では利用率54%と過去最高を記録し、主要なキャッシュレス決済として定着しています。その他のキャッシュレス決済と比べても伸びが大きく、今後クレジットカードに次ぐ決済方法になると予想されます。
QRコード決済導入のポイント
導入に際してはコスト面に目が行きがちかもしれませんが、QRコード決済サービスのユーザーの多さなども注目しなければなりません。単にユーザー数が多いところを選ぶのではなく、自店舗におけるお客さまの利用率(所有率)を勘案すべきです。
また、お客さま、お店にとってメリットのある、集客に影響を与えるキャンペーンの開催率、トラブル発生時のサポート体制やセキュリティ面も導入時に考えるべきポイントです。
まとめ
キャッシュレス決済、とりわけQRコード決済の手数料はサービス提供会社によって変わりますが、一般にクレジットカードの手数料より安価に設定されています。
QRコード決済の導入費用は無料ですが、決済手数料はPayPayなど有料化したサービスと、au PAYのように無料期間を延長したサービスがあります。入金サイクルや振込手数料など、トータルな費用も勘案して、導入するQRコード決済を選びましょう。
「○○PAY」を導入するなら?無料キャンペーンを延長したau PAYがおすすめ!
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/175主要なキャッシュレス決済に定着したQRコード決済。2021年にPayPayが決済手数料有料化に踏み切り話題となりました。各社対抗策を打ち出していますが、今店舗に導入するならどの「○○PAY」がおトクでしょうか?au PAYなら、来年9月末まで決済手数料無料キャンペーンを延長しているのでおすすめです。