クーポンの活用方法と発行までの手順
お店が販促にクーポンの活用を検討する際、まず大切なのは、発行する目的を明確にすることです。
お店の認知度を上げるのか、休眠顧客の再来店を促すのか、客単価アップを図るのか、どのような目的をもって販促を行うのかを整理しましょう。
その工程を踏まずクーポンを発行してしまうと、無駄な費用が生じたり、客単価が下がってしまい売上につながらなかったりする場合もあります。
なお、クーポンを活用した販促は、一般に以下のような手順で行われます。
手順1:目的の明確化
クーポンを活用する目的を明確にします。新規顧客の獲得、リピート顧客の増加など、何を目的としてクーポンを配布するのかを決定します。
手順2:クーポンの設計
目的に応じて、クーポンの内容(割引率、適用商品、有効期限など)を設計します。また、ビジュアル要素がある場合は、ターゲットの客層やブランドイメージに合わせて、クーポンのデザインも考えます。
手順3:配布チャネルの選定
クーポンを配布する方法を決定します。ポスティング、SNS、メールマーケティングなど、クーポンをどのようなチャネルで顧客の手に届けるかを選びます。
手順4:効果測定
クーポンを配布した後は、その効果を測定します。クーポンの利用率や売上の増減など、目的に応じた指標を設定し、クーポン活用の成果を評価します。
手順5:フィードバックの収集と改善
効果測定の結果をもとに、より効果のあるクーポン施策を検討します。継続的なクーポン活用により、より高い効果を得ることができるでしょう。
実際には、販促の専門家がいない、または販促の工数がなかなか取れず効果測定までは難しいというお店もありますが、原則を押さえておくことが大事です。
クーポンを活用するメリット
クーポンによる販促で得られる成果は、主に「新規・リピーターの獲得」「客単価アップ」「お店の認知度アップ」などがあげられます。
■新規顧客・リピーターの獲得
クーポンは顧客の購買意欲を刺激します。新規顧客の獲得を狙う場合は、お店を利用したくなるようなクーポンを配布します。
身近な例としては、初回割引や紹介割引などのクーポンが一般的です。さらに、クーポンの提供はリピーターの増加にも寄与します。
「次回来店時に〇%割引」「5回の来店で1回無料」など、再来店を促すようなクーポンの設計をしましょう。
■客単価アップ
クーポンの内容次第では、顧客一人当たりの単価アップを図ることも可能です。
例えば現状の客単価が2,000円である場合、「3,000円以上の購入で割引が適用されるクーポン」を配布すれば、客単価アップにつながると期待できます。
また、売れ筋ではないサブ商品群に対して割引を適用すれば「ついで買い」を誘発でき、客単価アップを図れます。
■お店の認知度アップ
クーポンは、お店やブランドの認知度を高める手段としても有効です。
特に、SNSやメールマーケティングを通じてクーポンを配布する場合、拡散される可能性が高まります。
今までお店やサービスの存在を知らなかった人にも情報が行き届き、その結果としてお店の認知度アップにつながります。
クーポンの内容やデザインがユニークであればあるほど、口コミやSNSでの拡散のチャンスも増え、多くの潜在的な顧客にリーチできます。
クーポンを活用する際のコツと注意点
クーポンが成功するかどうかは、戦略の立て方や運用方法などに大きく左右されます。ここからは、クーポン活用のコツと注意点を紹介していきます。
■目的に合わせてクーポンの適切な配布チャネルを選ぶ
クーポンの目的やターゲットによって、適した配布方法は異なります。
例えば、若い層をターゲットとする場合、SNSやメール、専用アプリを介してデジタルクーポンを配布するのが効果的です。
一方、高齢者や地域コミュニティをターゲットとする場合は、紙のクーポンを店頭やポスティングで配布するのがいいでしょう。
ターゲットにする層に届く配布チャネルを選択することが重要です。
■狙う客層に適したクーポンのデザインや文言を工夫する
クーポンの見た目や内容がどれほど魅力的かも、クーポン施策が成功するかどうかを左右します。
狙う客層の興味や好みを理解し、それに合わせてクーポンのデザインや文言を工夫することで、クーポンの利用率を改善できます。
デザインや文言を考える際には、雑誌やウェブサイトが参考になります。クーポンのターゲットが読んだり見たりする媒体を参考にすると、クーポンの具体的なイメージが湧きやすくおすすめです。
■有効期限や条件を明記することで再来店を促す
クーポンの有効期限や使用条件を明確にすることは、クーポンの利用率を高めるためにも重要です。
ただ、条件や有効期限があまりにも短かったり複雑であったりすると、顧客の混乱を招きクーポンの使用率が下がってしまうこともあります。
顧客の利用しやすさ、クーポンの目的などを総合的に考慮しながらクーポンの内容を決めていきましょう。
■配布後は効果検証を行う
クーポンを配信するお店や会社は多いですが、配布後の効果検証までをしっかりと行っているところは少ないかもしれません。
どれだけの顧客がクーポンを利用したのか、クーポンの利用によってどれだけの売上が上がったのかなど、具体的な数字をもとに効果を分析することで、次回のクーポン活用戦略にも役立ちます。
しかしながら、こうした効果検証を行うには、どれだけクーポンが配信され、どう利用されたかという数字を集計する必要があります。
紙ベースのクーポンの場合は集計も大変でしたが、デジタルクーポンであればレポート機能がついているサービスも出てきています。
クーポンの配布方法
クーポンを配布する方法はさまざまありますが、大きく「アナログか、デジタルか」「自前か、外部委託か」の2軸で分類できます。
自前で配信 | 外部サービスで配信 | |
---|---|---|
デジタル | SNS DM(メールやLINEなど) ブログ | ウェブ広告 ウェブクーポン配布サービス |
アナログ | DM(郵送) ポスティング 街頭配布 | フリーペーパー 折り込み広告 |
上記は、代表的なクーポンの配布方法です。どれかひとつを選ぶというよりは、複数のチャネルを利用して、クーポンを多くの人に届けることが大切です。
最近ではSNSやオウンドメディア(自社で運用するウェブメディア)などのような「デジタル×自前」の販促に力を入れる企業が増えています。
そういったチャネルを通じてクーポンを配信すれば、費用を抑えながら販促を行えます。
一方、ウェブ広告やオンラインのクーポン配布サービスといった「デジタル×外部サービス利用」は、利用手数料がかかる場合もありますが、そのサービスが抱える顧客基盤を利用できるのでより多くの人にお店の情報を届けることが可能です。
また、デジタル時代になったとはいえど、アナログの配布方法もまだまだ効果的です。
マイボスコムのクーポン利用に関するアンケート結果では、6割以上の人が「紙に印刷されたクーポンを直近1年以内に利用した」と答えています。
ただ、2017年は78.8%でしたが、2023年の調査では62.2%となっているので、クーポン販促においてもデジタル化が着々と進んでいるのは事実です。
お店がデジタルクーポンを配布できるau PAYの「グロースパック クーポン」
au PAYでは、お店がデジタルクーポンを配布できる「グロースパック クーポン」という加盟店サービスを提供しています。
3,330万人(2023年10月時点)以上のau PAYユーザーに直接クーポンを配布できるサービスで、即効性のある販促を行えます。
クーポンの内容は各加盟店が独自に設定でき、作成後すぐに配信できるのでその日の売上づくりにも役立ちます。
また、グロースパック クーポンは、効果検証がしやすいのも特徴です。クーポンごとの閲覧数はもちろん、利用者の性別や年代も一括で見られるので新たな販促施策の参考にもなるでしょう。
かかる費用は月額利用料とクーポン利用料の2つ。月額利用料は550円(税込)と始めやすく、申し込み後の最初の月は無料で利用可能です。
また、クーポン利用料は1回クーポン利用につき22円(税込)なので、多額の費用をかけずに販促を行えます。
クーポンの管理ツールも直感的な操作で使いやすいので、「はじめてデジタルクーポンを発行する」というお店でもすぐに利用開始できるでしょう。
au PAYグロースパック クーポンで、デジタルクーポンの発行を始めてみてはいかがでしょうか。
【加盟店向け】au PAY グロースパック クーポンが実現する集客の課題解決
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/1225「au PAY グロースパック クーポン」は、店舗独自のクーポンを配信できるau PAYの加盟店様向けサービス(有料)です。クーポンによる集客効果に加え、他の販促手段より安価で効果検証も簡単など、au PAY加盟店様の効率よい販促活動に貢献します。
まとめ
デジタル技術の進化とともにクーポンの活用方法も多様化しています。
クーポンを発行する場合は、目的やターゲットに合わせて適切なチャネルを選ぶことが大切です。
アナログとデジタルを使い分けながら、より多くの人にお店の情報を届けるよう心がけましょう。