キャンペーンを行うメリットとは?
キャンペーンを行うことは、店舗にとってどんなメリットがあるのでしょうか。お店がキャンペーンを行うべき主なメリットを3つ解説します。
■入店のハードルを下げる
お客さまにとって、初めてのお店に入店する心理的ハードルは意外と高いもの。そこで、まずは入店のきっかけをつくることが大切です。
キャンペーンの実施は、「今ならお得だから入ってみよう」という気持ちを喚起し、入店への心理的なハードルを下げることで、新規来店を促します。お得なキャンペーンを機にお店に良い印象を持ってもらえれば、リピート来店にもつながります。
■リピーターを獲得する
「来店頻度が少ない」「一度だけしか来店したことがない」といった既存顧客をリピーター化するのに効果的なのがキャンペーン。
たとえば、「5回利用するとプレゼントがもらえる」などの販促キャンペーンや、実際に商品に触れることができる体験キャンペーン、お友達紹介キャンペーンなど、方法はさまざまです。
このようなキャンペーンをきっかけに来店の機会を増やし、お店や商品に愛着を持ってもらうことで再来店を促すことができます。
また、キャンペーン期間をある程度長く設けることで、キャンペーン期間中のリピーターも獲得しやすくなるでしょう。
■お店の認知度アップにつなげる
キャンペーンを一定期間集中的に展開することで、お店の認知度をアップすることができます。
キャンペーンの内容は基本的にお客さまがお得に感じられるもので実施されます。そのため、お得な体験をしたお客さまが口コミやSNSへの投稿をすることで、お店のキャンペーンがさらに広がる可能性が考えられるでしょう。
結果的にお店の認知度が上がり、新規顧客の来店につながったり、既存顧客の再来店を促したりすることができます。
キャンペーンの種類
顧客獲得やお店の認知度向上に効果的なキャンペーンですが、「具体的にどんなキャンペーンを打てばいいんだろう……」とお悩みの経営者の方も多いはず。
次はキャンペーン施策の主な種類やそれぞれの特徴を見てみましょう。
■割引
割引キャンペーンは、商品を購入すると一定の割合で値引きされるなど、お客さまがお得に買い物できるキャンペーンです。
通常価格よりも安くなるため、お客さまは「お得に買える!」とお店に対してポジティブな印象を持ってくれます。そのため新規来店やリピート来店につながりやすいでしょう。
ただし、すでに安定してお客さまがついている商品やサービスを割引した場合、「私はいつも定価で買っているのに……」と思われてしまうこともあるので注意が必要です。期間限定で割引にしたり、新しい商品を割引にしたりと、いつも来店してくれるお客さまにとってもお得に感じられる訴求方法を検討しましょう。
■ポイント付与サービス
ポイントカードサービスは一定の金額以上のお買い上げでポイントが付与され、そのポイントを使って買い物ができるサービスです。ポイントカードサービスがあるお店の場合、キャンペーン期間中に商品を購入すると通常よりポイントが多く加算されるなどの販促キャンペーンを行うことができます。
最近ではスマホアプリを使って無料でポイントカードを作れるサービスもあります。またネットショップを展開している場合、ECカートサービスによっては、ポイントシステムが組み込まれている場合もあります。
また、さまざまなお店で使える共通ポイントを導入するのも一つの手。たとえば、Pontaポイントはご利用金額に応じてポイントが貯まり、1ポイント=1円相当でauのサービスやPonta提携店舗、「au PAY マーケット」でのネットショッピングなどで使用することができます。
Pontaポイントカードを持っているお客さまにとっては、ポイントを貯められることが、来店の動機の一つになるかもしれません。
こうしたポイント付与サービスがあることで、既存のお客さまのみならず、「商品やサービスに興味はあるものの今まで購入には至らなかった」というお客さまにとって、購入の後押しになることでしょう。
■特典商品の提供
特典商品の提供とは、商品を購入したお客さまにノベルティグッズや一部の商品などをプレゼントするキャンペーンです。
たとえば「アンケートに答えるとマグカップをプレゼント」「5個以上買うとオリジナルグッズがもらえる」など、手法はさまざま。
特典商品の提供をする代わりにアンケートや会員登録などを求めるケースだとややハードルが上がりますが、買うだけで特典をもらえるケースは非常に手軽なので、多くの人が参加しやすいキャンペーンです。
クーポン配布
「クーポン提示で10%オフ」「クーポン提示でサービスメニューを提供」など、お店によって独自のキャンペーンを展開できるクーポン配布。
au PAY magazineが過去に行った調査では、クーポンによる販促は、新規顧客やリピーター獲得に効果があるという結果が出ています。今はアプリで簡単にクーポンを作成・配布(配信)することが可能です。
たとえば「au PAY グロースパック」は、加盟店が自由に特典内容を設定し、クーポンを作成・即時配信できるサービス。クーポンはau PAY 会員に向けて配信され、お店の近くにいるお客さまのau PAY アプリ内にクーポンが表示される機能もあるため、顧客獲得のきっかけとして有効です。
「au PAY グロースパック」とは?au PAYの加盟店向け新サービスを徹底解説
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/7132022年10月から、au PAYに新たな加盟店向け集客支援サービスが加わりました。その名も「au PAY グロースパック」。加盟店が自由にクーポンの値引き額や利用可能時間を設定し、即座に発行できる新サービスです。
キャンペーンを行う際に気をつけたいこと
では、実際にキャンペーンを行う際はどんなことに気をつければいいのでしょうか? より効果的にお客さまに働きかけるためのポイントを見てみましょう。
■景品表示法に則る
景品表示法は「消費者の利益を保護すること」と「過大景品による不健全な競争を防止すること」を目的とした法律で、景品表示法には大きく2つの規制があり「表示」「景品類」があります。
お客さまに不当な表示を掲示しないだけではなく、景品類の最高額・総額なども規制してます。
キャンペーンなどの懸賞には「オープン懸賞」と「クローズド懸賞」の2種類があり、景表法に基づく景品規制の対象となるのは「クローズド懸賞」です。
クローズド懸賞
来店時や、商品やサービスを購入・利用した場合に応募できる懸賞のこと。クローズド懸賞は中でも3つの種類に分類され、それぞれ取引価格によって景品類の最高額が決まっています。
一般懸賞
5,000円未満 | 取引価格の20倍 | 懸賞に係る売上予定総額の2% |
5,000円以上 | 10万円 | 懸賞に係る売上予定総額の2% |
一般懸賞の例としては、抽選券やじゃんけんなどによって景品を提供する場合、パズルやクイズなどの正誤によって景品を提供する場合などがあります。
共同懸賞
取引価格にかかわらず30万円 | 懸賞に係る売上予定総額の3% |
共同懸賞は地域の小売業者やサービス業者たちが共同で実施する場合や、商店街などで実施されるお中元や歳末セール、一定の地域の同業者たちが共同で実施する場合に適用されます。
総付景品
1,000円未満 | 200円 |
1,000円以上 | 取引価格の10分の2 |
総付景品は、商品やサービスの利用者や来店者に対してもれなく提供するプレゼントやノベルティなどを指します。商品・サービスの購入の申し込み順または来店の先着順により提供されるものも総付景品に該当します。
オープン懸賞
商品やサービスの購入・利用を条件とせず、誰でも自由に応募できる懸賞のこと。新聞やテレビ、雑誌、WEBサイト、SNSなどで企画を告知し、郵便はがきやメールなどで申し込めるものです。
オープン懸賞で提供できる景品などの最高額は、これまで1,000万円とされていましたが、平成18年4月に規制が撤廃され、現在では具体的な上限額の定めはありません。
このようにキャンペーンを行う際は、消費者庁ホームページなどで景品表示法のチェックが必要です。また自社が所属する業界によってルールがある場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
出典:消費者庁ウェブサイト
■適切な事前告知を行う
どれだけ素敵なキャンペーンを開催していても、キャンペーンが開催されていることが周知されていなければ、来店者は少なくなってしまいます。来店を増やすために、キャンペーンの1ヶ月前から広くお客さまの目に入るように宣伝しましょう。
キャンペーンの開催を告知する方法としては、 SNSの投稿やメールマガジンなどのオンラインでの告知、店頭のポスター掲載やチラシ投函といったオフラインでの告知がおすすめです。
特にSNSの投稿やメールマガジンは、インターネットを常日頃利用している世代を中心に幅広くキャンペーンを告知することができ、新規顧客獲得が期待できます。
また、併せて「特定のハッシュタグをつけて投稿すると抽選に参加できる」「SNSに口コミを投稿するとギフトがもらえる」などSNS投稿を促すキャンペーンを行うことで、さらなる告知効果も狙うことができるでしょう。
■イメージダウンにつながらないようにする
来店や購入への心理的ハードルを下げる効果があるキャンペーン。しかし、敷居を低くしすぎるのは考えものです。なぜなら、あまりにも頻繁にキャンペーンを行うと、「なんだか安っぽいな」というイメージを持たれてしまうからです。
また、通常価格で購入したお客さまが頻繁に値引きキャンペーンを行っているのを見てガッカリしてしまうことも……。また、頻繁にセールをすることで、セールやキャンペーンの期間中しか商品が売れないという問題も起きてしまいます。
そのため、新規顧客を獲得するためのキャンペーンと、何度も利用したことのあるお得意さまだけに実施するキャンペーンを交互に行うなどの工夫も必要です。
効果的なキャンペーンによって、集客アップを狙おう
割引、ポイント付与、特典商品の提供、クーポン配布など、さまざまな方法があるキャンペーン。適切な方法でキャンペーンを行うことで、新規顧客獲得やリピーター獲得につながります。
景品表示法を理解した上で、事前の告知などを入念に行ってキャンペーン施策に取り組みましょう。