住民税とは?納付時期や計算方法を解説

住民税の内訳
住民税は、お住まいの都道府県や市区町村に納める地方税の一種です。
教育、福祉、インフラ整備など、地域社会を支えるための重要な財源として活用されています。
住民税の金額は主に、前年の所得に応じて計算される「所得割」と、所得にかかわらず一定額が課される「均等割」の合計額で決まります。
住民税は、お住まいの都道府県・市区町村に納付する地方税です。住民税の金額は、前年所得に応じた「所得割」と、定額の「均等割」を合算した額となります。
会社員のような給与所得者の場合は「特別徴収」で給与から天引きされるため、「住民税についてあまりよく知らない」という方は少なくありません。
まずは、「特別徴収」と「普通徴収」という住民税の2種類の納付方法について簡単におさらいしていきましょう。
所得割(標準税率) | 均等割(年) | |
---|---|---|
森林環境税(国税) | - | 1,000円 |
道府県民税・都民税 | 4% | 1,000円 |
区市町村民税 | 6% | 3,000円 |
合計 | 10% | 5,000円 |
※政令指定都市の場合は、道府県民税 2%、市民税 8%
住民税の納付時期は、支払い方法によって異なります。後述する「特別徴収」の場合は毎月の給与から、「普通徴収」の場合は原則として年4回(6月、8月、10月、翌年1月)に分けて納付します。
住民税の支払い方法は「特別徴収」と「普通徴収」の2つ

住民税の金額は、前年所得に応じた「所得割」と、定額の「均等割」を合算した額です。
会社員のような給与所得者の場合は「特別徴収」で給与から天引きされるため、「住民税についてあまりよく知らない」という方は少なくありません。
まずは、「特別徴収」と「普通徴収」という住民税の2種類の納付方法について簡単におさらいしていきましょう。
■住民税が給与から天引きされる「特別徴収」
特別徴収の対象は、主にサラリーマンや公務員などの給与所得者や年金受給者の方が該当します。
給与所得者は、原則として毎月の給与から住民税が天引きされ、これを給与支払者(事業主)がまとめて納める仕組みです。
納付回数は6月~翌年5月までの年12回で、事業主はすべての従業員に対して特別徴収を行う義務があります。
年金受給者の場合は原則、年6回の年金支給時に天引きされます。
なお、特別徴収の場合は天引きとなるため、住民税をキャッシュレス決済で支払うことはできません。
■住民税を自分で支払う「普通徴収」
普通徴収の対象は、主に給与所得者ではない個人事業主や無職の方が該当します。
普通徴収の場合、市区町村から納税通知書(納付書)が送付され、この納付書を使って自分で支払います。
支払い方法は、金融機関やコンビニでの窓口納税のほか、口座振替やQRコード決済で支払うことも可能です。
納期は一般的に、「6月・8月・10月・1月」の4期にわたり(地域によって若干異なる)、一括納税にも対応しています。
■副業など給与以外の収入がある場合の住民税はどうなる?
会社員の方でも、副業による所得(給与所得・退職所得以外)が年間20万円を超える場合などは、原則として所得税の確定申告が必要です。
確定申告を行うと、その情報が市区町村に連携され、副業分の所得も合算して住民税が計算されます。
また、副業所得が20万円以下でも、住民税についてはお住まいの市区町村の窓口で住民税の申告手続きを行う必要があります。
なお、確定申告・窓口申告いずれの場合も、普通徴収で納付可能です。
キャッシュレス決済で住民税を支払う4つの方法

続いて、住民税をキャッシュレス決済で支払う方法を見ていきましょう。キャッシュレス決済はクレジットカード決済やQRコード決済など、複数の決済方法の総称で、それぞれ支払い方法の詳細が異なります。
キャッシュレス決済での支払い方法は、主に以下の4つです。
・ダイレクト納付
・インターネットバンキング
・クレジットカード決済
・QRコード決済(スマホアプリ)
繰り返しになりますが、住民税をキャッシュレス決済で支払えるのは普通徴収のみとなる点にご注意ください。
■口座引落としによる「ダイレクト納付」
ダイレクト納付は、国税電子申告・納税システムを利用して事前に申請した預金口座から引き落としで税金を納める方法です。
所得税や法人税などの国税は「e-Tax(イータックス)」、住民税や事業税などの地方税は「eLTAX(エルタックス)」を利用します。
事前手続を一度すれば、自宅に居ながらにして即日納付できたり、納付日を指定して支払ったりできます。
なお、住民税の場合は「eLTAX 地方税ポータルシステム」から申し込みを行います。
あらかじめ税務署や金融機関などに利用開始届出の提出が必要となるので、利用を検討している方は準備しておきましょう。
■インターネットバンキング
インターネットバンキングは、「Pay-easy(ペイジー)」などのシステムを通じて税金を支払う方法です。
普段利用しているインターネットバンキングにログインしたら、請求書に記載されている収納機関番号などを確認・入力して支払いを完了させます。
《支払い手順》
〈ステップ1〉ご利用の金融機関のインターネットバンキングにログインする
〈ステップ2〉メインメニューから「税金・各種料金払込み」や「ペイジー」などを選択する
〈ステップ3〉画面の案内に従い、納付書記載の「収納機関番号」「納付番号」「確認番号」などを入力する
〈ステップ4〉表示された支払い内容(支払先、金額など)を確認する
〈ステップ5〉内容に間違いがなければ、支払いを完了させる
くわしくは「Pay-easy(ペイジー)」公式サイトの「ペイジーの使い方」を参考にしてください。「Pay-easy(ペイジー)」が利用できる金融機関はこちらから検索できます。
■クレジットカード決済
2023年4月より地方税共同機構(eLTAX)を介して、全国の自治体でクレジットカード納付が可能となりました。
住民税をクレジットカードで支払いたい方は「地方税お支払サイト」にアクセスしましょう。
《支払い手順》
〈ステップ1〉地方税お支払サイトでeL-QRを読み取る、またはeL番号を入力する
〈ステップ2〉「お支払い方法」に「クレジットカード」を指定する
〈ステップ3〉メールアドレスを入力すると、確認コード(数字6桁)が届くのでコードを入力して次へ進む
〈ステップ4〉「F-REGI公金支払いサイト」に遷移するので、画面の案内に従って支払いを完了させる
なお、「F-REGI公金支払い」サイトでは、納付金額に応じて数十円~数百円程度のシステム利用料が発生します(システム利用料の試算はこちら)。また、対応しているクレジットカードのブランドは以下の通りです。
【クレジットカード各種対応ブランド】
・VISA
・Mastercard
・JCB
・American Express
・Diners Club
■QRコード決済(スマホアプリ)
2023年4月からは地方税統一QRコード(eL-QR)を活用した地方税の納付も開始されています。
これにより、スマホ決済アプリから納付書のQRコードを読み取って住民税を支払えるようになりました。
なお、対応しているQRコード決済サービス一例と手順は以下の通りです。
・au PAY
・ファミペイ
・PayPay
・d払い
・楽天ペイ など
※上記以外のアプリ一覧はこちら
《支払い手順》
〈ステップ1〉利用するQRコード決済アプリをスマホにダウンロードし、請求書を用意する

〈ステップ2〉納付書の表面に印刷されているQRコードをアプリで読み取る

〈ステップ3〉アプリ専用画面の案内に従って支払いを完了させる

キャッシュレス決済で住民税を支払うメリット
これまで納税といえば現金納付が一般的でしたが、キャッシュレス決済で支払うメリットを整理しましょう。

■現金を用意しなくて済む
キャッシュレス納付であれば、支払いの際に現金を用意する必要がありません。
手持ちの現金がなくても支払えるので、ATMや銀行に行ってお金を引き出す際の手数料も不要です。
また、現金を持ち歩いて紛失したり、盗まれたりする心配がなくなるのもメリットといえるでしょう。
■いつでもオンラインで支払える
キャッシュレス決済なら、パソコンやスマホさえあれば、窓口に足を運ぶことなくいつでも住民税を支払えます。
窓口の受付時間を気にする必要がなく、自分の好きなタイミングで納付できるので、忙しい方や、期限が迫って急いで支払いたい場合にも安心です。
■ポイント還元を受けられる
住民税の支払いでポイント還元のチャンスを得られる点も、キャッシュレス納付のメリットです。
税金の支払いに対して直接ポイントが付与されるサービスは少ないですが、チャージ額に対してはポイントが付与されるケースがあります。
たとえばau PAYの場合、au PAY ゴールドカード(年会費:税込11,000円)からのチャージでPontaポイントの還元を受けられます。
また、毎月5・8・15・25日にau PAY(コード支払い/残高チャージ/ネット支払い)を利用すると、最大3,000Pontaポイントがもらえる「たぬきの抽選会」に参加できます。
税金の支払いも抽選対象なので、住民税をau PAY(請求書支払い)で支払うなら「毎月5の付く日と8日」がおすすめです。
住民税の支払いは「au PAY(請求書支払い)」やau PAY ゴールドカードがおすすめ
数あるキャッシュレス決済の中でも、住民税の支払いにはau PAY(請求書支払い)とau PAY ゴールドカードの組み合わせが特におすすめです。
支払い自体の手軽さに加え、税金の支払いでポイント還元を受けられます。
■au PAY(請求書支払い)の特長
au PAY(請求書支払い)を使えば、納付書に印刷されたeL-QRをスマートフォンで読み取るだけで、24時間いつでも簡単に住民税の支払いが完了します。
金融機関やコンビニの窓口に行く手間が省け、システム利用料などの手数料もかかりません。
支払いによってPontaポイントをおトクにためたり使ったりできる点も魅力です。
au PAY ゴールドカードからのチャージでポイントがたまるほか、毎月開催されている「たぬきの抽選会」では、対象日にau PAY(請求書支払い)を利用すると抽選で最大3,000Pontaポイントが当たるチャンスがあります。
■au PAY ゴールドカードの特長
au PAY ゴールドカードからau PAY残高へオートチャージ設定(※)をすると、チャージ額に対して基本1%のPontaポイントが還元されます。
※au/UQ mobile/povo1.0をご契約のお客さまのみご利用いただけます。
さらに、au PAY ゴールドカードの特典として、auの各種サービス利用状況に応じて還元率が上がる「ポイントアップリワード」が用意されており、条件を達成すれば最大5%まで還元率がアップする可能性があります。
住民税のような定期的な支払いも、au PAY(請求書払い)とau PAY ゴールドカードからのオートチャージを組み合わせることで、ポイントを効率的にためることができるでしょう。
キャッシュレス決済で住民税を支払う際の注意点
キャッシュレス決済で住民税を支払う際は、デメリットもあります。注意点もしっかり理解したうえで、キャッシュレス決済で支払うかどうかを決めましょう。
■キャッシュレス決済での支払いには領収書が発行されない
キャッシュレス決済での支払いでは、原則として領収書(納税証明書)が発行されません。
どうしても領収書が必要な方は、お近くのコンビニや金融機関、税務署等の窓口で支払うようにしましょう。
あとから納税証明書を請求することもできますが、発行に時間がかかり手数料も発生します。
■手数料がかかる場合がある
キャッシュレス決済での支払いでは、手数料がかかってしまうケースがある点にも注意しましょう。
・クレジットカード決済:納付額に応じたシステム利用料がかかる
・インターネットバンキング: 金融機関によっては、振込手数料がかかる
・QRコード決済、ダイレクト納付: 原則として手数料はかからない
特に、地方税お支払サイトでクレジットカード払いを選択した場合、システム利用料が発生します。
手数料は納付金額に応じて変動します。最初の1万円までは40円(税込)で、たとえば納付金額2万円の場合の手数料は123円(税込)となります。
住民税の支払いに関するよくある質問(FAQ)
ここでは、住民税の支払いに関して多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
納付に関する不明点を解消するために、ぜひ参考にしてください。
■住民税の納付書はいつ頃届く?
住民税の納付書は一般的に毎年5月~6月頃届きます。その年の1月1日時点でお住まいの市区町村から納税通知書と納付書が郵送される仕組みです。
■住民税は年何回、いつ支払う?
普通徴収の場合、原則として年4回に分けて支払います。納期は通常、6月末、8月末、10月末、翌年1月末頃ですが、自治体によって異なる場合があります。
■一括で支払うことはできる?割引などはある?
住民税は一括で支払うことも可能です。その場合は、4期分をまとめた全期前納用の納付書を通じて支払いを行いましょう。なお、住民税を一括で支払った際に受けられる割引制度(前納報奨金制度)は、現在では多くの自治体で廃止されています。
■引っ越しした場合、住民税はどこに納めることになるの?
住民税は、その年の1月1日時点に住所があった市区町村に納付します。たとえば、2025年3月にA市からB市へ引っ越した場合、2025年度(2024年分の所得に対する住民税)はA市に納付することになります。そのため、納付書はA市から送られてきます(通常、転居届を出していれば新住所に自動転送される)。
■クレジットカードで支払う場合、分割払いやリボ払いは選択できる?
「地方税お支払サイト」でのクレジットカード決済は、一括払いのみとなります。ただし、カード会社によっては支払い後に別途、分割払いやリボ払いに変更できる場合もあります。
住民税をキャッシュレス決済で支払うならQRコード決済がおすすめ
「ポイントをためたいけど、手数料は嫌だ」という方は、QRコード決済で住民税を支払いましょう。
QRコード決済なら手数料がかからず、事前に利用開始届出を提出する必要もありません。
スマホで納付書のQRコードを読み取るだけなので、QRコード決済初心者の方でも安心して納税できます。
さらに、住民税以外にも自動車税や固定資産税などをQRコード決済で支払えます。
まだキャッシュレス納付をしたことがないという方は、ぜひ次からはQRコード決済で納税をしてみてください。

au PAYで自動車税が支払える!ポイント加算や納税証明書についても解説
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au PAYの「請求書支払い」とは?公共料金やショッピングの請求書をau PAY 残高で支払おう
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Pontaポイントを活用!「au PAY ふるさと納税」のご紹介
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