デメリットを克服して独自の魅力に！ 立地が悪い店舗の集客方法とは

漠然と「集客がうまくいかないのは立地の悪さが原因だ」と感じているなら、まずは「商圏分析」で現状を把握することから始めましょう。商圏分析とは、店舗が影響を与える範囲（商圏）について、地理的・人口的・経済的なデータを収集・分析し、その地域でのビジネスの可能性を評価するプロセスのことです。これにより、自店舗がターゲットとしている顧客層の特性やニーズを明確にし、効果的な集客施策やサービス提供に活用できます。

店舗の現状と課題を洗い出せたら、立地が悪いというデメリットをメリットに変換できるか＝独自の特徴を持たせた付加価値をつけられるかを考えてみましょう。ここからは、業態別の発想を転換するアイデアをご紹介します。

立地の良し悪しが経営を大きく左右するといわれている飲食業。人通りの少なさやアクセスの悪さは、見方を変えると「知る人ぞ知る名店」や「静かで落ち着いた雰囲気」と訴求できます。店舗公式サイトやチラシ、SNSなどで発信する際には、上記のような宣伝文句で隠れ家的な魅力を押し出すのが効果的。その際、“隠れ家”というコンセプトを店内の空間づくりにも反映させるのがコツです。

また、地元のこだわり食材を使った珍しい料理やドリンクをラインアップすることも検討してみましょう。駅近の利便性を売りにした飲食店とは違った、このお店独自の体験に付加価値をつけ、「遠くてもまた足を運びたい」と思わせることでリピーター獲得にもつなげられるでしょう。

ここでいうサービス業は、ヘアサロンやネイルサロン、エステ、マッサージといった美容・リラク系サービスのほか、クリーニング店、街の写真館、カラオケ店、映画館、その他娯楽サービスなどを主に指します。

このような業態の場合、立地が良い店舗は来客を見込みやすいものの、それだけ近隣店舗との競争も厳しいものです。一方、立地が悪い店舗は周辺に店舗が少ない分だけ競合店が少なく、他店にないサービスを提供することで好立地店よりも効果的に差別化を図ることができます。

差別化するポイントを見つけるためには、まず店舗がある地域の特性を分析する必要があります。そこで重要となるのが、前述した「商圏分析」です。手軽に分析するツールとして、総務省統計局が運営する「jSTAT MAP」がおすすめ。任意のエリアを設定すると、エリア内の男女別・年齢別の人口、世帯構成別の世帯数などのデータを取得することができます。

ここで、美容院を例にして考えてみましょう。駅や大通りから遠い住宅地に位置しており、幼稚園や小学校が近くにある店舗だと仮定します。外看板に「お子様同伴OK！」と書いて付加価値をアピールすれば、小さなお子様のいる親御さんたちは安心感を覚えて優先的に来店を検討するはずです。何を付加価値とすれば効果的なのかについては、口コミサイトの検索条件からヒントを得ることができます。自店舗と似た条件の他店が、どのような検索条件を設定しているのかチェックしてみてください。

ここでいう小売業とは、個人経営のスーパーやアパレルショップ、日用品店や雑貨店などを主に指します。

飲食業やサービス業にも共通していることですが、特に小売業では「わざわざこのお店まで足を運んだから手に入る」という独自性を打ち出すことができれば、立地が悪くても店舗に付加価値を生み出すことができるでしょう。

商品のセレクトや陳列の仕方、ポップといった売り場づくりが重要なポイント。スーパーなどの食料品店であれば、「地元の朝採れ野菜コーナー」といったお店ならではのコーナーを設けたり、「地産地消レシピ」などのレシピ提案のポップを添えたりすると、地域のお客様に親近感を持ってもらいやすくなるでしょう。

立地の悪さをカバーし、魅力や強みに変えるためには、どのような集客方法を実践すれば良いのでしょうか。ここからは具体的な集客アイデアをご紹介していきます。

立地が悪い店舗は、前述のとおり飛び込み客を見込みづらかったり、偶然通りかかって認知してもらったりしづらい傾向にあります。そのような場合には、SNS上での発信が必要不可欠。立地にかかわらず多くの人にリーチし、認知度を向上させ、来店につなげられる可能性があります。

まず大切なのはキーワード選び。InstagramやX（旧Twitter）の場合は、拡散性の高いハッシュタグを使用することを意識しましょう。キーワードを選ぶ際のコツは、実際にSNS上でキーワードを検索したり、Web上のハッシュタグ検索ツールを活用したりして、「隠れ家」「プライベートサロン」などSNS上で反響が大きそうなキーワードを見つけること。そうすることで、ハッシュタグ検索をかけたユーザーに店舗の情報が届きやすくなります。

「どんなキーワードを選べばいいのか分からない」というときは、以下のような無料で使えるキーワード検索ツールからヒントを得ると良いでしょう。

・ラッコキーワード
特定のキーワードで検索すると、検索候補（サジェストキーワード）を教えてくれるツールです。会員登録をしなくても、1日あたり5回・1週間あたり20回まで検索できます。

・YAHOO!リアルタイム検索
X（旧Twitter）とFacebookの投稿から、今まさに話題になっているキーワードやポストを把握できる検索サービス。店舗や商品と親和性の高いキーワードを見つけるのに役立ちます。

画像や動画の活用も大切なポイント。まずは店舗のことを多くの人に認知してもらえるよう、SNSで流行しているものや「写真を撮ってみたい」と思われそうなメニュー・サービスを投稿するのが効果的です。飲食業の場合は、SNS映えするように料理やドリンクを工夫するのも良いでしょう。

また、近年は動画投稿の割合が高まっているため、メニュー・サービス紹介や店舗までの道順を投稿するのもおすすめ。テロップやBGMなどの簡単な編集ならパソコンやスマートフォンのアプリで手軽に行えます。

立地が悪い店舗にとって、口コミサイトの影響力は大きいものです。お店を探す際、多くの人が口コミサイトに載っている公式情報や、一般ユーザーが投稿した感想・評判を参考にして店選びをします。以下に、業態別の代表的な口コミサイトをピックアップしました。

・一休レストラン

・ホットペッパーグルメ

・食べログ

・Retty

・ヘアログ

・楽天ビューティー

・HOT PEPPER Beauty

・minimo

・OZmall

・エキテン

・Google Map

店舗の公式サイトや公式SNSよりも、これらの口コミサイトを先にチェックするユーザーは多数います。店舗ページの情報があまりに不足していると、「本当に営業しているの？」「きちんとしたお店なの？」といった不信感を与えかねません。店舗へのアクセスや営業時間、決済方法の種別など、できるだけ情報を充実させるようにしましょう。口コミサイトをきっかけに来店したお客様が好意的な口コミを投稿してくれれば、さらなる集客につながる好循環が生まれます。

WebやSNS上での集客だけでなく、やはり実際の店舗を見かけた人に認知され、「入ってみたい」と思わせることも大切。そのためには看板や外観を工夫する必要があります。

隠れ家的な魅力やプライベート感を重視したコンセプトであれば、外観や看板の装飾は控えめに。逆に、目立たせたい場合は壁面や出入り口にはもちろん、大通りなどの人目が付きやすい場所に看板を設置するのが効果的です。看板にはメニューやサービス内容、価格帯といった情報を写真や文字で分かりやすく配置すると良いでしょう。

2階以上の店舗なら、窓ガラスにお店のロゴや看板メニュー名を貼ったり、外からも店内の世界観が伝わるようなエクステリアを配置したりと外装に工夫をすることで、どんなお店なのか一目で分かってもらいやすくなります。

個人経営の店舗にとって、地域密着型のアプローチは集客の大きな鍵となります。地元のイベントに積極的に参加したり、他店舗とのコラボ企画を実施したりすることで、新規顧客の獲得や地域での認知度向上が期待できます。

例えば、地元のマルシェやお祭りでの出店は、普段出会えないお客様との接点を生み出す絶好のチャンス。また、近隣の店舗と協力し、スタンプラリーや共同割引キャンペーンを行えば、相乗効果でお互いの集客力を高められます。

地域に愛されるお店を目指して、ぜひイベント参加やコラボ企画を取り入れてみてください。店舗の魅力をより多くの人に知ってもらうきっかけになるはずです。

立地が悪い店舗こそ、決済サービスの機能を活用することで効率良く集客につなげることができます。そこでご紹介したいのが、au PAYアプリで使える2つの便利機能。集客・販促の後押しとして利用してみてはいかがでしょうか。

まず注目したいのが、au PAYのWebサイトとアプリのどちらからでも見られる「使えるお店を探す」機能。au PAYユーザーが位置情報や地図から簡単にau PAYを使える店舗（au PAY加盟店）を探すことができる便利な機能です。多くのユーザーを抱えるau PAYアプリ経由で店舗を発見してもらえる可能性が高まるのは、立地の悪さによって集客に悩む店舗には大きなメリットといえます。

立地の悪さをカバーするためには、新規顧客の獲得だけでなく、リピーターの囲い込みも意識しましょう。リピーター獲得にはクーポン配信が効果的です。「au PAY グロースパッククーポン」は、ターゲットをリピーターに絞ってクーポンの作成・配信が可能。au PAY加盟店なら手軽に導入できます。

以下の記事では、au PAYグロースパッククーポンを活用した集客・販促の事例を分かりやすく紹介しています。こちらも参考にしてみてください。

立地が悪い店舗のデメリットを克服し、魅力やメリットに変換するためのアイデアをご紹介しました。店舗のコンセプトを明確にしたうえで、SNSや外部サイト、さらにクーポンなども活用しながら訴求していくことで、立地の悪さを強みに変えて集客していけるでしょう。