帰省シーズンはキャッシュレス対応の始め時!

帰省で訪れる若い世代や都市部のお客さまにとっては、キャッシュレスが使えるかどうかが来店・購入の判断に大きく関わってきます。まずは、キャッシュレス決済の普及状況と、店舗側が選べる主な決済手段を見ていきましょう。
■全国的に進むキャッシュレス決済
近年、全国的にキャッシュレス決済が広がりを見せています。経済産業省の発表(※1)によると、2024年の日本のキャッシュレス決済比率は42.8%と、過去最高を記録しました。
企業の導入状況を示す参考データとしては、同省が2021年11月に実施した調査(※2)があります。これは、小売・飲食・宿泊・娯楽などの中小企業1,031社を対象としたもので、約80%が何らかのキャッシュレス決済を導入済みと回答しています。
キャッシュレス決済が普及し、店舗側でも導入が進む中で、特に帰省で訪れる若い世代や都市部のお客さまにとって、キャッシュレスに対応しているかどうかは来店・購入の判断材料のひとつになってきています。帰省シーズンを見据えてキャッシュレス対応を見直すことで、新しいお客さまとの接点づくりにもつなげることができるでしょう。
■自店に合ったキャッシュレス決済を選ぶ
キャッシュレス決済とひと口にいっても、いくつかの種類があります。お店のスタイルにぴったりのものを選べるよう、まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
クレジットカード決済
銀行やカード会社が発行しているため信頼性が高く、幅広い年代に利用されている。
電子マネー決済
SuicaやPASMOなどに代表されるタッチ型の決済で、かざすだけで完了するシンプルな操作性が特長。
QRコード決済
スマホと印刷物があれば始められるため、導入コストが低く、初めてでも取り入れやすい。
とくにQRコード決済(※1)は近年急速に広がっており、市場規模は2019年の約6,000億円から、2024年には約13.5兆円にまで拡大(※2)。「au PAY」「PayPay」「楽天ペイ」など、各社の主要サービスでは、導入コストを抑えつつサポートを充実させる取り組みが進んでいます。
たとえばau PAYなら、導入費用・入金手数料が無料で、専用の管理画面から24時間いつでも問い合わせができる安心サポート付きなので、はじめての方でも導入しやすいサービスといえるでしょう。
※2:2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました(経済産業省)
短期滞在でも“手に取りやすい”価格・商品設計
キャッシュレスの環境が整ったら、次は、どの商品をどう売るかがカギになります。帰省中のお客さまにも手に取ってもらいやすい商品設計のポイントを見ていきましょう。
■キャッシュレスで迷わず買える手頃な価格設計

キャッシュレス決済は、価格が手頃な商品ほど気軽に使われやすい傾向があります。現金のように財布を開けて金額を数える必要がない分、心理的なハードルが下がり、「ちょい買い」がしやすくなるのです。
たとえば、ワンコインや1,000円以内で買える特産品、少量セット商品は、帰省中のお客さまとの相性が抜群です。例としては、「地元のドリンクを飲み比べできるミニボトルセット」や「焼き菓子を3種類詰め合わせたプチギフト」などがあげられるでしょう。
■帰省中だからこそ選ばれる商品設計

帰省中のお客さまには、「今しか買えない」「みんなで分けられる」商品が選ばれやすい傾向に。たとえば、家族でシェアできる個包装のお菓子セットや、地元ならではの味を楽しめる限定パッケージなどは、職場などへのお土産や、お友達へのちょっとした手土産として手に取られやすいアイテムといえるでしょう。
また、キャッシュレス決済を活用したまとめ買い特典も効果的です。たとえば「3点以上の購入で10%OFF(キャッシュレス決済限定)」といったキャンペーンを実施すれば、お得感を出しつつ、1回あたりの購入金額を自然に増やすことも期待できます。
“並ばずに済む”キャッシュレス活用アイデア

帰省中のお客さまは、移動や予定が詰まっていて、ゆっくり買い物をする時間が取りにくいことも。ここでは、忙しい帰省中でもサッと買える仕組みをつくるアイデアをご紹介します。
■座席で注文〜支払いが完結する仕組みづくり
飲食店では、モバイルオーダーを活用して「注文から支払いまで」をスマホで完結できる仕組みを取り入れるお店が増えています。
たとえば、「funfo」「スマレジ・テーブルオーダー」「ハピレジ」などのサービスを使えば、来店客が座席にあるQRコードを読み取って、スマホやタブレットだけで注文・決済まで完了できます。この仕組みならレジに並ぶ必要がなくなるため、お客さまの待ち時間をカットでき、帰省中の方にも喜ばれるでしょう。
導入は、公式サイトから資料請求や無料トライアルの申し込みを行うだけでOK。手軽に始められる選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
■待たずに持ち帰れる事前注文サービス
物販店やテイクアウト対応の飲食店では、オンラインで事前注文とキャッシュレス決済ができる仕組みを整えておくと、すきま時間の買い物にも対応しやすくなります。
たとえば、「CASHIER」「NEW PORT」といったサービスを活用すれば、お客さまがスマホから商品を選び、希望の受取時間を指定するだけで、注文から決済までが完了。あとは、指定の時間に店舗で商品を受け取るだけという流れが作れます。
受け取り用の商品は、店内の一角に専用スペースや棚を設けて並べておくだけでもOK。あとはお客さまに番号や名前を伝えておけば、スムーズに受け取ってもらえます。
クーポンでリピートを促す“もう一度来たくなる”仕掛け

帰省中にお店に来てくれたお客さまは、「地元にいる間にまた寄ってみようかな」と思ってもらえる仕掛けがあるとうれしいもの。そんなときに活用したいのが、電子クーポンを使ったリピート施策です。
au PAY グロースパッククーポン(有料)なら、クーポンの内容や配信タイミング、対象者の条件もお店側で設定できます。「一度来店した人にだけ再訪特典を送る」「週末だけ使える特典にする」といったように、営業状況やターゲットに合わせた柔軟な設計が可能です。たとえば、「本日から3日間限定◯◯円OFF」「今週末限定で□□円引き」など、短期間に絞った特典を活用すれば、帰省中の再訪を後押しできるでしょう。
一方、業種によっては帰省客が短い滞在期間中に再来店するのが難しい場合もあるため、次回来店まで使える3カ月有効のクーポンなど、有効期間を長めに設定して次回帰省時の再訪につなげる工夫も有効です。
お得感とタイミングのかけ合わせで、「また来たくなるお店」として、お客さまの記憶に残る工夫をしてみましょう。
帰省シーズンを集客チャンスに変えよう!
帰省シーズンは、普段とは違うお客さまが地域に訪れる特別なタイミング。こうしたにぎわいを活かして集客につなげるには、キャッシュレス決済への対応や、手に取りやすい価格・商品設計など、ちょっとした工夫がカギになります。来店のハードルを下げ、買いやすさや選びやすさを感じてもらえれば、今後の関係づくりにもつながるはず。お店の魅力を伝えるチャンスとして、帰省シーズンをうまく活用しましょう。