キャッシュレスおこづかいの現状と課題
スマートフォンが広く普及し、子どもでも個人端末をもつ時代になってきています。
こども家庭庁の「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査(2023)」によれば、中高生の8〜9割は自分専用の端末をもっていることがわかっています。
それでは、実際におこづかいをキャッシュレスでやり取りしている家庭はどのくらいいるのでしょうか。
■キャッシュレスおこづかいって何?
「キャッシュレスおこづかい」とは、電子マネーや決済アプリで子どもにおこづかいを渡す方式のことです。
電車通学でつかうSuicaなどの交通系ICカードはお買い物にも使えますし、広く普及したQRコード決済にも個人間送金機能があります。
これらの残高に親がチャージすることで、子どもも日常的なお買い物に利用できるというわけです。
■調査結果に見る「キャッシュレス決済×おこづかい」の現状
国の金融広報中央委員会がおこなった「15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査2023年」では、全国の高校1年生3,000人を対象にインターネットによるアンケート調査を実施しています。
まず、15歳では、89.5%がおこづかいをもらっていて、その平均値は月4,787円です。また、お年玉をもらっている人は96.9%で、平均値は約32,853円でした。
さらに、おこづかいをキャッシュレスでもらっている人は12.3%。その多くが現金とキャッシュレスを併用しているという調査結果となっています。
社会に広く普及したQRコード決済ですが、この年代での利用経験はどうでしょうか。15歳では、64.4%がキャッシュレス決済の利用経験があり、その種類は「スマホ決済」が7割ともっとも多く、次いで「交通系ICカード」が6割でした。
キャッシュレス決済でおこづかいを渡すメリット・デメリット
キャッシュレス決済でおこづかいを渡す、主なメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・現金の用意が不要 ・必要に応じて送金できる ・紛失盗難リスクを軽減できる ・残高・履歴を確認できる | ・利用できないお店もある ・セキュリティ面に注意 |
キャッシュレス決済でおこづかいを渡すメリットは、現金が不要なことです。おこづかいを渡す度に現金を用意する手間がなくなります。急な出費や必要性に応じて随時送金するような支給方法も可能です。
また、利用履歴が確認できるため、子どものお金の使い方を把握しやすく、家計管理の習慣づけにも役立ちます。現金の紛失盗難リスクを軽減できるのも大きなメリットといえるでしょう。
一方デメリットとしては、現金が必要な場面もあり完全なキャッシュレス化は難しいことが挙げられます。また、オンラインでのやり取りとなるため、詐欺や不正利用に巻き込まれないよう、ご家庭での見守りも欠かせません。
おこづかいをキャッシュレスで渡す際のルール作り
スマートフォンをもち始める年齢になると、使い方や利用時間などのルールを決めるご家庭が多いでしょう。
同様に、キャッシュレスでおこづかいを渡す際も、ご家庭内でのルール作りが大切になってきます。
ここでは、15歳前後の子どもがいるご家庭向けに、キャッシュレスおこづかいを始める際に知っておきたいポイントをご紹介します。
■月々の金額と利用可能範囲の設定
高校生なら月のおこづかいの平均は5,000円程度ですが、通学時の飲食費や文具代、友人との交際費なども考慮し、ご家庭内で子どもとも相談しながら、適切な金額を決めるとよいでしょう。
また、利用できる店舗や用途についても、ある程度範囲を決めておくことをおすすめします。たとえば、「通学路にある飲食店での利用に限定する」「1回1,000円以内の飲食代に限定する」といった具合です。
■利用履歴も活用した金銭管理の習慣づけ
従来おこづかいの管理には、おこづかい帳をつけるなどの手間がかかっていましたが、キャッシュレス決済では自動的に利用履歴が残るメリットがあります。
たとえばご家庭でも、「コンビニでの飲み物代、自販機の方が安いかも」「部活の後の外食が多くなってきたね」「週末遊びに行くことも考えると、今週は節約したほうがよさそう」といった会話の機会を作れます。
2022年4月からは高校での金融教育も拡充され、社会に出る前の金銭管理が重視されています。ご家庭でも、生活力の構築や将来の消費・金融トラブルを防ぐ教育の機会として、キャッシュレス決済の利用履歴を活用してみてはいかがでしょうか。
■紛失時の対処法について話し合っておく
キャッシュレス決済を使う前に、トラブル発生時の対応についても、あらかじめ話し合っておくことが大切です。まずは「困ったことがあったら、すぐに親に相談する」という基本的なルールを共有しましょう。
その上で、利用する決済手段に応じた具体的な対応も確認しておきます。交通系ICカードであれば、立ち回り先を確認したり、駅の遺失物センターに届け出を出すことが考えられます。Suicaなどの記名式カードであれば、駅の窓口で手続きすると、停止手続き時点の残高で再発行可能です。
また、auのスマートフォンであれば、位置検索等から探したり、回線を一時停止したり、機種変更/保障サービスを利用するなどの手続きが発生します。
家や親の電話番号をスマートフォン以外の所にも記載しておいて、いつでも連絡できるようにしておくことも有効な対策です。
盗難・紛失でお困りのとき | スマートフォン・携帯電話をご利用の方 | au
https://www.au.com/support/service/mobile/trouble/loss/au携帯電話を盗難・紛失された(落とした・なくした)際の対処方法のページです。au携帯電話・スマートフォン(スマホ)やau one net(インターネット・電話)の、設定、接続、変更、故障、修理などをご案内するauサポート情報です。一部お手続きはオンラインでも行えます。
子ども向けキャッシュレス決済の選び方
子ども向けに適したキャッシュレス決済は主に「電子マネー」「QRコード決済」「プリペイドカード」の3つが挙げられます。
それぞれの特徴を理解し、子どもの年齢や利用目的に応じて選択しましょう。
【電子マネー】
・交通系ICカードであれば、通学定期との一体利用が可能
・チャージ式で使いすぎを防止
・オートチャージ機能で残高切れを防止
・小額決済に便利
【QRコード決済】
・スマートフォン1台で利用可能
・個人間送金が手軽
・利用履歴が確認しやすい
・ポイント還元でおトク
【プリペイドカード】
・チャージ金額内でのみ利用可能
・発行手続きが簡単
・紛失時の被害を最小限に抑制
au PAYで始めるキャッシュレスおこづかい
「おこづかいをキャッシュレスにしたいけど、どの決済サービスを選べばいいのかわからない」という方には、QRコード決済サービスau PAYがおすすめです。
■au PAYの特徴
au PAYはKDDIが運営するキャッシュレス決済サービスです。
コンビニエンスストアをはじめ、飲食店、ドラッグストア、スーパーマーケット、家電量販店などさまざまなお店で利用可能です。
また、店頭でのコード支払いだけでなく、ネット支払いと請求書支払いに対応していて、お支払い200円(税込)ごとに1Pontaポイントが還元されます。
■ au PAYでおこづかいを渡すメリット
au PAYでおこづかいを渡す基本的なメリットとして、現金よりおトクにお買い物ができる点があります。利用を通じてPontaポイントがたまり、たまったポイントはお買い物の支払いに充当できます。
毎月5の付く日と8日が対象の「たぬきの吉日」や、加盟店や自治体ごとのクーポン/キャンペーンなど、よりおトクにお買い物ができる機会も用意されているので、公式サイトやau PAY アプリの最新情報を随時ご確認ください。
【2024年】有名店のクーポン情報まとめ!QRコード決済ユーザー必見
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/3775有名店のクーポン・キャンペーンを活用して、おトクにお買い物や食事を楽しみませんか。 au PAYなら、回転寿司、カフェ、ファストフード、ドラッグストアなど、日常的によく利用する有名店のクーポンやキャンペーンが豊富に配信されています。 この記事では、au PAYで利用できる人気店のおトクなクーポン・キャンペーンを幅広くご紹介します。
KDDIでは、小学生以下のお子さまがいるご家庭を応援する「子育てエールプログラム」も提供しています。
auまたはUQ mobileをご利用中で指定のスマートフォン料金プランにご加入の方を対象に、必ずもらえる「Pontaポイント」や「選べるギフト」といった特典を受けられます。
子育てエールプログラムのページ。小学生以下のお子さまがいるご家庭を応援する、会員プログラム。「必ずもらえる特典」と毎月変わる「抽選特典」や、ちょっと気になる子育てに関する情報を毎月配信するサービスです。
まとめ
スマートフォンやキャッシュレス決済が普及するなかで、交通系ICカードやQRコード決済を通じて、子どもにおこづかいを渡すご家庭も増え始めています。
すでに15歳の12.3%がキャッシュレスでおこづかいを受け取っているという調査結果もあります。スマートフォンの利用と同様に、親子で話し合いながらルールを決め、利用履歴を活用した金融教育の機会としても取り入れてみてはいかがでしょうか。
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