2023-2024年の年末年始トレンド予想
今年の年末年始は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから初めての年末年始です。また、足元では円安や物価高が進んでいて、値上げラッシュがニュースになっています。
こうした社会状況を受けて、たとえば今年のおせち商戦では「奮発型」「特化型」の2極化が進むと楽天では予測しています。
同社では、5類移行により4年ぶりに家族や親類が集まる場面が増え、大人数用や豪華な食材、品目が多いものなど奮発するのではと見ています。また、厳しい経済条件下で失敗したくない心理が働き、低価格・少量で試せる「おためしおせち」も人気とのことです。
こうした「メリハリ消費」の傾向は、小売業態でも意識されています。
イオンリテールでは、物価高の中でもライフスタイルに合ったものへの出費は惜しまない「メリハリ消費」が増えていると分析。ブラックフライデーのセールでは「こだわり・憧れ」と「コスパ」をテーマに商品展開をしているとのことです。
そのため、年末年始の販促を考える際には、コスパだけでなく奮発したくなる豪華な商品・サービスも用意することが一つのポイントとなりそうです。
楽天が2024年のおせちのトレンド予測を発表、“奮発”と“特化型”の二極化が進む
https://gourmet.watch.impress.co.jp/docs/news/1528658.html楽天グループは9月4日、「『楽天市場』おせち 2024 トレンド予測」を発表した。今回のトレンド予測は、楽天市場のおせち関連商品の購買データや調査結果を分析したものとなる。
「買えたらいいなとドキドキ」“ブラックフライデーセール”始まる 今年は“メリハリ消費”が増加? | BSN NEWS|BSN新潟放送 (1ページ)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/bsn/842430?display=111月24日金曜日の「ブラックフライデー」を前に、新潟県内のショッピングモールでセールが始まりました。今年は“メリハリ消費″が増えているということです。「いらっしゃいませー」新潟県内のイオン各店舗で17日… (1ページ)
クリスマスシーズンの販促アイデア
続いて、クリスマスシーズンに実施したい具体的な販促アイデアを紹介します。
■クリスマスセール
クリスマスセールは、12月の売上を最大化させるための定番の販促手法です。ギフト購入や自分へのご褒美など、消費者はこの時期出費を増やす傾向にあります。
政府の家計調査でも消費支出額は12月がもっとも高くなっているため、クリスマスの時期に合わせて目玉商品の割引やバンドルセールを実施すれば売上アップが期待できます。
2022年の月別消費支出額ランキング(1世帯当たり消費支出) | ||
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1位 | 12月 | 約32.8万円 |
2位 | 3月 | 約30.7万円 |
3位 | 4月 | 約30.5万円 |
4位 | 10月 | 約29.8万円 |
5位 | 8月 | 約29.0万円 |
■クリスマスシーズン限定の店内装飾とディスプレイ
商品やサービスをならべるだけでなく、棚やお店全体にクリスマス仕様の装飾やディスプレイすると、お店へ足を運ぶ動機付けになり、購買意欲の向上もが期待できます。また、インスタ映えするスポットを設置すれば、SNSでの口コミを促す効果も期待できます。
クリスマスデコレーションをする際には、ただにぎやかにするのではなく、店内全体で「統一感」をもたせることが大切です。クリスマスツリーや、サンタクロース、トナカイなど、お店のコンセプトや雰囲気に合ったデコレーションを施してみてはいかがでしょうか。
■クリスマス限定商品・サービスの展開
クリスマスシーズン限定の商品やサービスを展開するのもおすすめです。クリスマス関連の商品を仕入れるなど、普段とは違う商品ラインナップを用意すると非日常空間の演出につながります。
ある調査によれば、プレミアムアイスのカテゴリーの売上上位商品のうち「限定品」が3分の1を占めているといいます。
私たちは「限定」という言葉に魅力を感じ、一定数の人は常に新しい商品を求めています。その意味で、クリスマスは限定品を展開する絶好のタイミングといえるでしょう。
独自調査で市場を分析: 日本人は「限定品」がお好き?【前編】 | Discover DNP | DNP 大日本印刷
https://www.dnp.co.jp/media/detail/10158046_1563.htmlDNPのフィールドマーケティングチームによる調査レポート。「限定品」をテーマに、店頭の棚の陳列状況、生活者の購買意識などを独自の視点でレポートします。
■お一人さまをターゲットにした企画
クリスマスシーズンは家族やカップルを対象にした販促が多いイメージがありますが、ライフスタイルの多様化をうけて、最近では「お一人さま」をターゲットにした企画も注目を集めています。
そこで、あえてお一人さま歓迎というメッセージを発信して、他店との差別化を図ってみてはいかがでしょうか。
一人用のギフトセット、一人向けクリスマス高級ディナーなど、個人に特化した商品やサービスを提供してみると、新たな顧客開拓につながるかもしれません。
■クリスマスプレゼント企画
日ごろのご愛顧を感謝して、クリスマスプレゼント企画を実施するのも有効です。
たとえば、コスメ業界でよく活用される「ギフト・ウィズ・パーチェイス」は、さまざまな業態に応用できます。ギフト・ウィズ・パーチェイスとは、商品購入者に新商品サンプルや試供品をプレゼントする販促手法です。
購入者がパートナーや家族に渡せるようなプレゼントをサービスするのもおすすめです。子どもや配偶者、両親など、お店の利用者が身の回りの人に渡せるような「ちょっとしたプレゼント」を用意すると喜ばれます。
■社会貢献につながるクリスマスプロモーション
チャリティーと連携したクリスマスプロモーションは、お店のイメージアップに効果的な販促手法です。
社会的貢献につながる消費は「エシカル消費」とも呼ばれ、SDGs機運の高まりとあいまって近年注目が集まっています。
アパレルであればお客さまに古着を持参してもらいそれを後進国に寄付する、ペットショップであれば売上の一部を動物愛護団体に寄付するなど、アイデア次第でさまざまな方法が考えられます。
単に製品・サービスを売るだけでなく、社会貢献に対する姿勢を示すいい機会になるでしょう。
年末・忘年会シーズンの販促戦略アイデア
続いて、年末や忘年会需要に向けた販促アイデアを見ていきましょう。
■カスタマイズ可能な忘年会パッケージの提供
外食業界にとってクリスマスから年末年始にかけての時期は、年一番のかき入れ時。団体割引や忘年会向けクーポンを活用するのはもちろん、余裕があれば団体客に向けて、商品やメニューの内容をカスタマイズできるサービスを提供してみてはいかがでしょうか。
忘年会の幹事の方は、予算や上司の意向などさまざまな制約事項のなかでお店を選んでいます。コースの数を絞るとお店の準備は楽になりますが、たとえばメインの品を選べるようにするのも、一つの方法です。
■「今年のベスト」記念アイテムの販売
年末には「新語・流行語大賞」「今年の漢字」「日本レコード大賞」など、さまざまな賞が発表されます。それをお店でも取り入れて「今年のベスト商品」を企画にしてみるのもおすすめです。
具体的には、年間を通じてもっとも人気があった商品や、顧客から高い評価を受けたアイテムを特集します。本屋であれば年間でもっとも売れた書籍を販売する、ネイルサロンであればもっとも売れたメニューを割引価格で提供するといった具合です。
すでにあるものを新たな切り口で販売すればいいだけなので、手間と費用をほとんどかけずに試せるでしょう。
■自分へのご褒美サービス・商品をラインナップ
12月はボーナスが支給される人が多い時期です。そして、ボーナスで「自分自身へのご褒美をしよう」と考える人は決して少なくありません。
こうしたご褒美ニーズに対応するため、高級スパの体験パッケージや、ゴージャスな自宅用グルメセット、最新のテクノロジー製品など、特別感のあるアイテムを提供することで客単価アップを狙えます。
■年末ポイント・スタンプ倍増キャンペーン
来店を促すため、ポイント・スタンプ倍増キャンペーンを実施してみてはいかがでしょうか。
普段、1回来店ごとに1スタンプがたまるところを倍にしてみたり、ポイント還元率を上げてみたり。
ポイントやスタンプ付与であれば利益を直接的に圧迫することなく、売上・利益アップを狙えます。年末の来店時に「もうすぐでスタンプがたまる」となれば、再来店を促す効果も期待できるでしょう。
■体があたたまるホッとするサービスを提供
年末は冬の寒さが厳しくなる時期なので、体を温めるサービスを提供すると顧客満足度アップにつながります。
たとえば、飲食店が温かい季節限定メニューを提供したり、小売店がショッピングの際にカイロを無料で配ったりするサービスは、お客さまにそのお店のホスピタリティを示すいい機会になります。
直接的な売上向上にはつながらないものの、店内滞在時間アップや接客コミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。親切なサービスは口コミでの評判にもプラスに作用し、ブランドイメージを向上させることにもつながります。
年明けシーズンの販促アイデア
最後に紹介するのは、新年の販促アイデアです。活用できそうなアイデアがあれば、どんどん行動に移してみましょう。
■新春セールと初売りイベント
新春セールと初売りイベントは、百貨店やスーパーで行われるイメージが強いかもしれません。しかし、近年では飲食店や雑貨店など、業態を問わず初売りイベントは行われています。
初売りイベントの目玉として、福袋を販売するのもいいでしょう。最近では失敗したくないニーズから、ネタバレ福袋や選べる福袋など、買い手にとってギャンブル性の低い福袋が人気です。
福袋の中身はSNSで発信されることも多く、充実した内容にすれば宣伝効果も期待できます。逆に、不人気商品や季節外れの商品ばかりにしてしまうと、マイナスに作用してしまうので気をつけましょう。
■新年の抱負をサポートする商品のプロモーション
「一年の計は元旦にあり」というように、1月は目標や計画を立てるのにはもってこいの時期。そこで、新年の抱負をサポートするようなプロモーションを試してみてはいかがでしょうか。
フィットネス機器から健康食品、自己啓発書籍まで、自己改善に関連する商品を売り込みます。
また、ジムであれば「年間会員の割引」、美容院やネイルサロンであれば「12枚刷り回数券の販売」なども考えられます。
年間会員や回数券は、継続的な来店を促すことにつながり、安定した売上づくりに寄与します。
■福引やお年玉企画を行う
新年のお祝いムードを盛り上げるため、福引やお年玉抽選などお客さまが楽しめる企画もおすすめです。
たとえば、12月に一定金額を利用してくれたお客さまに対して福引券を配布し、1月に抽選会を行えば再来店を促せます。
福引は子どもにも人気の高い企画なので、ファミリー層にも喜ばれるでしょう。
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まとめ
クリスマス・年末年始は多くの業態にとって最大のビジネスチャンスです。ぜひ今回、ご紹介した販促アイデアを活用して、お客さまの来店を促してみましょう。
販促を考える際にはまず、どんなお客さまに、どんな価値を届けるのかを明確にしましょう。そのうえで具体的なアイデアを検討し、実施に向けて行動していくことが大切です。また、販促は準備が肝心です。できる限り早いうちから準備を始め、お客さまに積極的にお店の情報を発信しましょう。