岸和田市実施のキャッシュレス還元事業「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」の概要
KDDIと岸和田市が共同で実施中の「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、落ち込んでいる地域経済への支援として、市内での消費喚起とキャッシュレス決済の普及促進を図るために、一定率のポイントを付与するキャンペーンです。
第1弾が2020年11月に開催され、12月からは第2弾企画も進められています。ここではまず、第1弾キャンペーンの概要を見ていきましょう。
■岸和田市の概要
岸和田市は、人口約19.3万人(2020年12月1日現在)の大阪南部に位置する都市です。江戸時代は岸和田藩の城下町として栄え、近代になると綿織物を中心とした紡績業が盛んになりました。今では、臨海部に大規模コンビナートや工業団地が並び、大阪を代表する工業都市に成長しています。
また、300年の歴史を誇る「岸和田だんじり祭」は、岸和田を象徴する一大イベントです。「だんじり」と呼ばれる山車を高速で方向転換させたり、回転させるダイナミックな動きには迫力があり、全国から見物客が集まります。
■キャッシュレス還元キャンペーン内容と期間
そんな岸和田市で行われたキャッシュレス還元事業は、KDDIが地方自治体と共同で実施している「au PAY×地方自治体連携キャンペーン」の一環として行われました。企画概要は以下の通りです。
名称:がんばる岸和田!!応援キャンペーン『第1弾 au PAYを対象店舗で利用して最大30%ポイント付与』
期間:2020年11月1日~11月30日
対象:岸和田市内のau PAY導入店舗すべて(一部店舗は除く)
内容:岸和田市内のお店でau PAYで支払いをすると最大30%還元
付与上限:2,000円/回、10,000円/期間
このキャンペーンでは、期間中に岸和田市内の対象店舗でau PAYを通じて決済を行うと、1回の利用に対して2,000円相当を上限として最大30%の還元を受けられます。
たとえば、5,000円の買い物をau PAYで支払った場合、利用額の30%分にあたる1,500円相当のポイントが還元されます。期間中の上限は10,000円となっており、通常のキャンペーンより一回あたりの上限も期間中の上限も高めという特徴がありました。
■キャンペーンが行われた背景と目的
キャンペーンが行われた背景は大きく2つあります。ひとつは新型コロナウイルス感染症拡大により消費が落ち込んでいることを受けて、消費喚起をするためです。対象となる店舗は「市内のau PAYが使えるお店すべて」なので、中小店舗も当然含まれます(換金性の高い商品のみを販売している店舗など、一部店舗は対象外)。幅広いお店を対象店舗とすることで、市内全体の経済活性化を図るということです。
もうひとつは、キャッシュレス決済の普及を進めることで、感染リスクの低減につながる点です。QRコード決済では、お客さまが店頭に掲示されたQRコードを読み込むか、もしくはお客さま側のスマホに表示されたQRコードを店舗側で読み込むことで決済が完了します。そのため物理的な接触がなく、QRコード決済の普及は感染症対策にもつながるのです。
また、新型コロナウイルスの蔓延により、2020年は岸和田市の顔ともいえる「岸和田だんじり祭」が中止になってしまいました。こうした背景もあり、地域活性化を図るため、大規模な還元キャンペーンが実施されました。
キャンペーンの効果は絶大!キャッシュレス決済金額合計が前月比18.9倍に
2020年11月に行われた「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」は、結果として大きな反響が得られました。具体的にはau PAYでの決済金額合計が前月比約18.9倍、合計決済回数も前月比約8.8倍と大幅に増加しました。
さらにユニークユーザ数も前月対比で約3.9倍となっています。つまり今回のキャンペーンの場合では、ユニークユーザも1人あたりの利用回数も増えていることがわかります。
ここまで大きな成果が得られた理由はいくつか考えられますが、一番は「還元率が高い」という点でしょう。30%という還元率は、キャッシュレス決済関連のキャンペーンとしては高還元な部類に入ります。
たとえば、国の事業として実施された「キャッシュレス・ポイント還元事業」でもその還元率は最大5%でした。また2020年9月からスタートしている「マイナポイント事業」でも、還元率は25%で上限も5,000円です。
そのほかの理由としては、au PAYの加盟店ほぼすべてが対象で、ほかのキャンペーンのように特定業態などの縛りがなく、利用しやすかったと考えられます。鉄道や病院などの公共性の高い場所、金券のような換金性が高い商品などを除き、市内のau PAY加盟店ほぼすべてがキャンペーン対象店舗となりました。
さらに、加盟店・利用者とも事前に市に対する申請が不要で、参加の敷居が低かった点も成功要因でしょう。
なお、岸和田市特有の要因としては、毎年9月に開催されるだんじり祭りが中止となり、岸和田市民のエネルギーが30%という高還元率で一種の祭りとして作用した側面も、考えられます。
いずれにしても、今回のキャンペーンを通じて、多くの人がQRコード決済に触れ、消費喚起策としての大きな成果が得られたことがわかります。
岸和田市とKDDI双方の認知拡大活動が実を結ぶ
「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」が多くの人に利用された理由として、周到な認知活動が行われた点も挙げられます。加盟店である市内店舗向け、利用者である市民向けの両面で、岸和田市とKDDIによるキャンペーン告知活動が行われました。
こうした認知拡大活動は、キャンペーンごとに実施内容が検討されるため、毎回行われるものではありませんが、官民挙げての認知拡大活動が実を結んだ例です。
岸和田市の事例では、店舗向けには市のWebサイトで告知したり、市の企業向けメルマガで配信したりするなど、事業者向けに周知徹底を進めました。お店向けの説明会も複数回実施し、「これからQRコード決済を導入する」という事業者に対してもサポートが行われました。
さらに、対象となる店舗へはキャンペーン開始のおおよそ1週間前に販促資材が届けられたのもポイントです。これにより、市内のショッピングモールや商店街の飲食店、パン屋さん、和菓子屋さんなどが、それぞれ店頭でキャンペーンを告知することにつながりました。町全体として、キャッシュレス還元キャンペーンの気運の高まりにつながったと考えられます。
一方、市民に対しては、市のSNSや広報誌での告知、キャンペーンチラシの配布のほか、岸和田市庁舎で横断幕を掲げたり、駅構内にポスターを貼ったり、加盟店各店が店頭告知したりと、こちらもさまざまなところでキャンペーン活動が行われました。
「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」第2弾として「マイナポイント上乗せ!最大25%ポイント付与」も始まる
さらに2020年12月1日から2021年2月28日まで、「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」の第2弾キャンペーンも始まっています。「マイナポイント上乗せ!最大25%ポイント付与」と題して、マイナポイント事業による還元分を合わせれば最大1万円相当の還元がされます。
「マイナポイント事業」とは、マイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及を目的とした国の事業です。所定の方法で「マイナポイントの予約」、「マイナポイントの申し込み」を行うと、登録したキャッシュレス決済サービスのチャージ額もしくは利用額に対して25%のポイント還元が受けられます。なおマイナポイント事業の還元上限は1人あたり5,000円です。
岸和田市のキャンペーンでは、マイナポイントで指定したキャッシュレス決済サービスを期間中、市内対象店舗で使用すると決済額の25%分が追加で還元される仕組みです。
マイナポイントからの25%還元上限5,000円、岸和田市からも同額の還元があるので、最大10,000円還元を受けられるおトクなキャンペーンです。
なお、マイナポイントに関しては上記のKDDIx岸和田市共同キャンペーンのほかにKDDI独自の「au PAY/au PAY カード×マイナポイントキャンペーン」も実施されていますので、併せてご確認ください。
KDDIの「au PAY」は、スマホだけで支払いができるキャッシュレス決済サービス。au PAYユーザーにとって一番の魅力はPontaポイントでお買い物できたり、提携社でお買い物をするとPontaポイントがたまる点ではないでしょうか。さらに「三太郎の日」などのキャンペーンを利用すれば、お得にお買い物や食事ができます。 さらにau PAYは、2020年9月から始まる政府の「マイナポイント事業」にも対応しています。au PAYでの利用を申し込めば、独自の1,000ポイントにくわえて最大5,000円分のポイントが還元されます。この記事では、マイナポイント事業の概要や申し込み方法、キャッシュレス決済の種類、利用時の注意点などを紹介します。
最大20%還元も!au PAYのさまざまなキャンペーン【2020-2021】
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/31携帯大手のKDDIが提供するQRコード決済サービス「au PAY」。スマートフォンだけで支払いができるキャッシュレス決済のひとつで、使い方も簡単。au PAY アプリをダウンロードして、登録・設定をするだけで誰でも利用できます。 経営母体が大きいメリットとして、au PAYの豊富なキャンペーンが挙げられます。「三太郎の日」をはじめ、「たぬきの大恩返し」など、個性的で還元率も高いキャンペーンを随時実施しています。ここでは、そんなau PAYの最新キャンペーン情報をまとめてお伝えします。
まとめ
KDDIでは地方自治体と連携し、さまざまな独自の企画を行っています。今回ご紹介した2020年11月の岸和田市との取り組みでは、決済額・決済回数・ユーザー数ともに大きく向上した成功例です。
その背景には還元率の高さのほかに、岸和田市とKDDI双方による周到な告知活動があり、認知度を高められた点が成功の要因となっています。
新型コロナウイルスの影響で地域経済が落ち込むなか、消費者にとっては地元の幅広い店舗で高還元を受けられ、最近話題のQRコード決済を始める良いきっかけとなりました。また、地元の店舗にとってもキャッシュレス決済の導入が進み、集客や売上にも貢献しています。
au PAYでは「あなたの街のau PAYキャンペーン」を全国の街や商店街で随時開催していて、実施内容はリンク先でご確認いただけます。ほかにも、2020年12月からの3か月は対象店舗でau PAYを利用すれば最大20%のポイント還元が受けられる「たぬきの大恩返し」キャンペーンを開催中です。
au PAYは2022年9月30日まで、導入コスト・決済手数料・入金手数料が無料になるキャンペーンも実施しています。中小店舗や個人事業主のお店でも負担が少なく導入しやすいのは、au PAYの強みです。まだ導入されていない事業者の方は、この機会にぜひ導入をご検討ください。
【自治体キャンペーン】大阪府 岸和田市の対象店舗でau PAYを使うとお支払いの最大30%が戻ってくる
https://media.aupay.wallet.auone.jp/articles/210大阪府 岸和田市にて2022年2月1日から2月28日の間、対象店舗にてau PAY(コード支払い)を利用すると、au PAY 残高に決済額の最大30%を還元する「がんばる岸和田!!応援キャンペーン」を開始します。